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「マネーの公理」

マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルールマネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール
マックス・ギュンター 林 康史 石川 由美子

日経BP社 2005-12-22
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原題は「The Zurich Axiom -the rules of risks and reward used by generations of swiss bankers-」。直訳すると「チューリッヒの公理 -スイス人銀行家に受け継がれてきたリスクと報償の規則-」です。

投資関連書籍にありがちですが、本書も、邦題より原題の方が適切です。本書の副題にあるように、そして著者が冒頭で言っているように、本書は「リスクとそのマネジメント」について書かれた本です。

著者は冒頭で「公理があなたを金持ちにする」と言っていますが、私は、投資でお金持ちになった人はすべてこの公理に従って投資をしていると言っても過言ではないと思います。

著者は本書で、「すべての投資は投機である。唯一の違いは、ある人はそれを認め、ある人はそれを認めないと言うことだ。」と言い、「それを投資と呼ぼうが、ギャンブルであるという事実に変わりはない。」と評します。

そして、「投機」という用語が用いられていること、分散投資や長期投資を否定し、早期の利食いやフットワークの軽さを推奨していることなどから、本書は「投機家」向けの「相場の指南書」であるかのような誤解を与えかねません。 (実際、私は本書を読むまで、そう誤解していました)

しかし、実際は違います。著者が敢えて「投機」という用語を用いているのは、投資や投機は常にリスクと隣り合わせであることを率直に表現するため。
本書を読めば、著者が、投機では入念かつ客観的な調査と慎重な行動が不可欠であると考えており、機械的な損切りや頻繁な売買に否定的であることが分かります。

本書のテーマは次の2つです。
1.リスク。投資で金持ちになるにはリスクを取ること
2.機動力。リスクをコントロールするためには機動力を持つこと

本書では12の公理と16の副公理が記されていますが、第1の公理が、本書のメインテーマであるリスクの取ることの重要性を明らかにし、第2以降の公理が、リスクをどうコントロールするかをさまざまな状況別に明らかにしたものと整理することができます。

第1の公理は、リスクをとることです。著者は、投資で金持ちになるには「いつも意味のある勝負」、つまり勝てばもっと金持ちになれるような投資をする必要があると言っており、この公理に反するものとして、分散投資や余裕資金での投資を否定しています。

著者は、冒険は人生を生きる価値のあるものにし、冒険したいのであれば自分をリスクにさらす必要があると言っています。そして、リスクによって生じる「心配」は人生のスパイスであり、自らリスクを望むことで、大多数の貧乏人クラスから這い上がる唯一の現実的なチャンスが手に入ると言うのが著者の主張です。
つまり著者は、

投資は人生を生きる価値あるものにする冒険

であると言っているのです。
私は著者の主張に全面的に賛成であり、投資の魅力をこれほど明快に、かつ分かりやすく表現した著者に敬意を表します。

第2以降の公理は、機動力です。著者のいう「機動力」は、時間的なものではなく、心理的なものです。詳細は書きませんが、著者は別に「1割で利食え」とか「ポジションは早期に手仕舞え」と言っているのではなく、強欲や後悔、執着などによって判断を鈍らせてはならないと言っているのです。

意外かもしれませんが、私は本書を読んで、バフェットやリンチの言っていることと同じ内容が書かれていると思いました。バリュー投資家とトレーダーは、投資対象の選び方や評価の仕方が違うだけで、本質的には同じ人種なのかもしれません。

本書は読者にリスクをとることを求めるので、上述の「第1の公理」が受け入れられない人は、本書を読んでも時間の無駄だと思います。

しかし、「第1の公理」に賛同できる人にとって、本書は投資において、また、人生において、非常に有益なものとなることは間違いありません。投資家を目指す人は必ず読むべき1冊だと思います。

※12の公理と16の副公理は「まみの株本研究」で紹介されています。

(関連記事)
「ブログ「ビジネス」
「COXの読書ノート」
「目指せ! EarlyRetirement!」
「the intelligent investor」
「成功者への道」
[ 2006/10/19 00:56 ] 読書感想文 | TB(0) | CM(5)

私も同感です

> バリュー投資家とトレーダーは、投資対象の選び方や評価の仕方が違うだけで、本質的には同じ人種なのかもしれません。

この部分、私も最近同じように感じています。株式投資(投機)における基本的な戦略は、損失(ファイナンスで言うリスクとは別の)を出来る限り回避して、買値より高い値段で売り抜けることに尽きると思います。バリュー投資はその時間軸が長いだけで本質的には短期トレードと違いはないのではないかと感じています。
[ 2006/10/20 09:53 ] [ 編集 ]

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[ 2006/10/20 18:52 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

>Itoさん

仰るとおりだと思います。バリュー投資の場合、内在価値の判断を誤る、あるいは投資した後で内在価値が悪化するというリスクは常に存在しているので、そうしたリスクをコントロールする必要があります。
長期投資が短期トレードより安全、ということはないと考えています。


>管理人のみ閲覧できます さん
ありがとうございます。こちらからも遊びに行きたいので、URLを(こっそりでもいいので)教えてください。
[ 2006/10/21 21:27 ] [ 編集 ]

ジムクレイマー

こんにちは。

私が最近読んで気に入った本である「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」も、言葉や表現は違いますけど、似たような文脈の主張があるように思っています。
この本は、投資初心者がちょっと読み誤ると大変なことになりますが、株式投資の本質を突いていると思います。固定概念的な長期投資は否定して、バイ&ホームワークを推奨しています。
[ 2006/10/24 12:24 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

最近になっていろんな投資家の本を読み直すと、表現は違っても、みんな同じようなことを言っているなぁと感じています。

>固定観念的な長期投資は否定して

同感です。個人的には、最近流行りの「長期投資」はちょっと違うのではないかと思っています。
[ 2006/10/25 20:52 ] [ 編集 ]

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