スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

「濫用的買収者」の定義

東京高裁は、スティールパートナーズがブルドックソースの買収防衛策の発動差止めを求めた仮処分申請について、スティールの申立てを却下した東京地裁決定を支持し、スティールの請求を棄却したとのこと。

東京高裁は、スティールを「濫用的買収者」と認定したらしい(ちなみに、新聞等では「乱用的買収者」と書いてある)けど、そもそも「濫用的買収者」って何? と思ったので、さっそくググってみたところ、東京高裁が平成17年に「濫用的買収者」の定義として示した4類型を発見。

(1)真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を会社関係者に引き取らせる目的で株式の買収を行っている場合(グリーンメイラー)
(2)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該買収者やそのグループ会社等に移譲させるなど、いわゆる焦土化経営を行う目的で株式の買収を行っている場合
(3)会社経営を支配した後に、当該会社の資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で株式の買収を行っている場合
(4)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的で株式買収を行っている場合
など,当該会社を食い物にしようとしている場合

平成17年3月23日東京高裁決定、ライブドア・ニッポン放送事件。高裁判例集第58巻1号39頁)
裁判所ホームページの判例検索システムより引用

こうしてみると、実際にこの類型に該当するような買収者に対しては、他の株主の利益保護のために買収防衛策を講じることもやむを得ないかなとも思う。他方で、TOBの段階で、その買収者がこの類型に該当するかどうかを判断するのはかなり難しいんじゃないかという気持ちの方が強い。

今回の東京高裁の決定の詳細はよく分からないけど、東京高裁がスティールを、どのような事実を根拠に、どのような類型の「濫用的買収者」と認定したのかは非常に気になるところ。

個人的には、東京高裁には、株主平等原則とか、特別決議とか、濫用的買収者とは違う論点で事案の当否を判断してほしかった(東京地裁はそういうスタンスだった。)。最終的に裁判所が「濫用的買収者」か否かどうかを審理して買収防衛策の適否を判断するというのは、よほど合理的な説明がなされないと、予見可能性に欠け、「敵対的」買収が行いにくくなると思うので。
それって、長い目で見たら、日本の株式市場にとって不幸なことだと思うからね。
[ 2007/07/10 00:35 ] 時事ネタ | TB(0) | CM(2)

踏み込みすぎかも

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070709it11.htm

決定の原文読んでみないとはっきりとはわかりませんが、記事の最後の「投資ファンド全体が~」のくだりは裁判所がそういう判断をしていいのかと思わずにはいられません。
[ 2007/07/10 04:57 ] [ 編集 ]

>アルビレオさん

引用されていた記事を読みましたが、すごい表現ですね(^^;)
新聞報道だけでは、東京高裁の論理構成も事実認定もよく分からないので、早く決定の原文を読みたいです。順当にいけば、今月中には裁判所HPで検索できるようになるはず。
[ 2007/07/13 21:22 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://startfroma.blog57.fc2.com/tb.php/137-ee2ee048








上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。