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初めてのIR

昨日、投資している某社(JASDAQ上場)のIRにメールで質問してみました。
私は「企業価値に基づく投資」を標榜しているにもかかわらず、恥ずかしながら、企業のIRに直接質問するのは今回が初めて。
小心者の私は、ちゃんと返事をもらえるのかちょっとドキドキでした。

そして昨夜、帰宅してからメールをチェックしてみると・・・・
あった!
この企業のIRからメールで返事が届いていました。

A4用紙2枚分の質問だったにもかかわらず、その日のうちに返事が届いてちょっとびっくり。
「公表済みの情報で回答します」ということでしたが、連結子会社の新設事業所の業績がイマイチなことや、別の連結子会社の新規事業が順調なこと、さらには、経営陣は現在の株価について自社株買いを実施するほど割安とは考えていないこと(実は年初から50%も下落中・・・・(>_<))まで、いろいろ丁寧に教えてくれました。
来期の業績見通し、妥当と考える株価水準など、非公開情報であることを理由に回答を断られた質問もありますが、基本的に誠実・丁寧に対応してもらえたと思っています。

まあ、回答から得られた情報は、私の期待を完全に裏切るもので、もうすぐ発表される今期決算と来期業績見通し次第では、この企業に見切りをつける必要があると考えさせるものでしたが・・
う~む。

・・・・それはともかく、企業IRへの質問は、質問の仕方を工夫すれば意外と有効だと思います。
もちろん、まだ1社だけなので、他社がどの程度丁寧に対応してくれるかは分かりませんが、JASDAQ上場企業でこれだけ丁寧に対応してくれるなら、IRの充実している大手企業ならそれなりの対応が期待できると思います。
個別投資を検討&実行されている方は、検討してみることをお薦めします。


ブログの運営方針のとおり、投資先企業は非公開なのであしからず。
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[ 2006/10/31 17:11 ] 投資全般 日本株 | TB(0) | CM(0)

持続可能な医療保険制度

持続可能な医療保険制度

1.「医療コストは誰が負担するべきか」
2.「尊厳死と終末医療、医療費」
でいただいたコメントに対するまとめ記事です。医療費についての記事は取りあえずこれで一区切りです。

皆さまの意見を伺って、なんとなく方向性が見えてきました。
考え方に多少の違いはあっても、皆さん、考え方は同じようです。

私も、現在の医療保険制度の存続は困難とみています。
医療崩壊の最大の要因は、人口の高齢化と医療費の高額化で医療費のすべてを健康保険で維持することが困難となっていることです。現在は、医療費の総額を抑制(国民が負担する保険料の値上げ回避)のために人件費に相当する診療報酬が低く抑えられていますが、その結果としてコストに占める人件費の比率の高い診療科目で人員削減→勤務の激化→人材確保の困難という悪循環が生じています。

人材確保の困難という問題の解決には、人件費に相当する診療報酬の値上げが不可欠です。産科や小児科、救急などを希望する医師や診療科が減っているのは、医師や病院が「もっと割のいい診療科がたくさん儲けたい」と考えているからではなく、「劣悪な労働環境で、しかも赤字が確実な診療科は遠慮したい」と考えているだけです。
医師も他の職業と同様、収入や労働条件だけで医師という職業や現在の診療科を選択した人ばかりではありませんから(そういう人もいるでしょうが)、人並みの労働環境でそこそこの収益が上がるような環境さえ整えれば、人材確保の問題は解決できると思います。

他方で、単純に人件費に相当する診療報酬を値上げすれば、保険料の値上げという形で国民に跳ね返ります。しかし、今後労働人口が漸減していくことを考えると、これ以上の医療費の増加を容認するのは現実的ではありません。
そのために考えられる方法として、1つは、他の項目で診療報酬を値下げすることです。もちろん、診療報酬が適正かどうかを常にチェックすることは必要ですが、採算の合わない水準まで診療報酬を値下げしてしまうのは問題です。例えば、Aという治療に最低1万円かかるのに、診療報酬が9000円となってしまうと、病院側が医療上必要なAという治療を極力回避するようになるので、長い目で見れば国民にとってもマイナスです。

それではどうすればよいかというと、診療報酬が高額で、かつ、費用対効果の乏しい治療を医療保険の対象から外す、つまり全額自己負担にするしかありません。
これは従来の医療保険制度を大きく転換するもので、非常に大きな痛みを伴います。
具体的にどの治療を医療保険の対象から外すのかというのは、上記の人件費相当分の値上げがどれくらい必要なのかということと合わせて議論すべき問題だと思うので、当初から、一定以上の年齢になったら医療費を全額自己負担にするとか、生存確率が一定率以下の治療を全額自己負担にするという前提での議論には反対です。
しかしながら、医療の中で最も大きな割合を占めているのが高齢者の週末医療費ですから、その部分を聖域のように扱うのは難しいと思います。

いずれにせよ、医療費の高額化と少子高齢化という2つの問題を考えると、国民の医療費のすべてを医療保険で負担できなくなる日が来るのは避けられません。
しかし、そうした現実を受け入れて議論を進めることで、少なくとも現在進行しつつある医療崩壊を止めることができますし、将来の医療保険制度をよりよいものにしていくこともできると思います。

誰にでも、自分や家族が高額な延命治療を必要とするときが必ず来ます。そのときに経済的理由で延命治療を断念せずに済むためにも、「経済的自由」を手に入れる必要があるということですね。


[関連ブログ]
株式投資の心理学を語るブログ
 医師であり、投資家であるたけ先生のブログ。医療崩壊について検討しています。
新小児科医のつぶやき
 投資とは関係ありませんが、医師の視点で現在の医療現場の問題を指摘しています。このブログを読めば、「医療崩壊」がすぐそこまで迫っていることが分かると思います。
 
[ 2006/10/28 23:55 ] 投資全般 | TB(0) | CM(0)

尊厳死と終末医療、医療費

前回の「医療コストは誰が負担するべきか」たけ先生などからいただいたコメントに対する回答です。(今回も投資とはまったく関係ありません・・)

富山の事件は知っています。
私の理解では、患者と主治医の間では尊厳死の同意ができていたのに、病院内の手続を経ていなかったために警察に通報されたものという整理です。

私は、尊厳死や終末医療が普及しないのは、どちらかというと病院側の古い価値観や倫理観のせいではないかと思っています。
現在でも、(基準は厳しいものの)尊厳死は可能なはず。ところが、富山の事例では、病院側は記者会見で尊厳死には反対と明言していました。主治医が手続を経ずに尊厳死を行ったのは、そのような事情からではないかと考えています。

また、私は、尊厳死を認めることで医療費が削減できるとは考えていません。
高額医療費が結果的に「無駄」であるかどうかと、患者が尊厳死と延命治療のどちらを選択するのかはまったく別の問題です。仮に尊厳死を認めても、患者が延命治療を希望すれば高額な医療費が発生します。
逆に、「無駄」な延命治療を保険の対象外とする(自己負担とする)ことによって医療費を削減しようという考え方は、生存率の低い患者から治療の機会を奪うだけです。
金銭的理由から死を選択しなければならないというのは、世間一般が考える「尊厳死」とはおよそかけ離れたものと思います。

どちらかというと、私は、死に際で延命治療と尊厳死の二者択一を迫るのではなく、ホスピスのようなものをもっと整備して、患者が自分の治療(療養)方針や死に方を選択できるような環境整備の方が大切ではないかと思っています。

次に、延命治療に要する医療費が削減できれば産科、小児科等にまわせるという考え方は、現在の医療費総額を所与のものとして初めて成り立ちます。
しかし、制度設計をする側は、決められた総額の中で何にいくら使うかではなく、必要な額を積み上げたら総額はいくらになるかを考えます(もちろん、青天井というわけにはいかないので、総額が非現実的なものとなるなら再計算の必要はありますが)。

投資家的な説明をすると、現在の診療報酬は原価(固定費・変動費を含む)に適正な利益を加算した「単価」だという建前です。
ですから、延命治療が減ったから小児科に資金をまわせというのは、A商品の売上が減った分をB商品の単価に加算しろという議論になります。この議論では、延命治療による減額分が大きかった場合に、それを保険料の値引という形で国民に還元せずに他の診療報酬を値上げするのが適当か(そんな値上げが必要なのか)という問題がありますし、逆に、延命治療による減額分が少なかった場合に、その減額分を転嫁するだけで医療崩壊が解決するのかという問題もあります。
したがって、議論の順序としては、B商品の原価を実態を適正に反映したものに改めた後、医療費が大幅に増えるのであれば削減できるとことを探すということになります。
(行政機関が予算を配分する際の「建前」はおおむねこのような発想です)

とはいえ、産科、小児科等の現場が苛酷な原因は、現在の診療報酬体系では人件費が賄えないことです。この問題を根本的に解決するには、産科や小児科の医師や看護師の労働条件や給与水準はどうあるべきかという議論を避けては通れません。その辺がつまびらかになるのは医療関係者側にも抵抗があるでしょうし、「中小企業のサラリーマンはもっと大変なんだから贅沢言うな!」という批判も予想されます。

個人的には、優秀な教育を受けて高度な技術を提供する職業は高い給料をもらって当然と考えていますが(そうしないとそのような職業に就くインセンティブがない)、そのような考え方に異論も多いところが問題の本質ではないかと思っています。
[ 2006/10/27 23:07 ] 時事ネタ | TB(0) | CM(12)

医療コストは誰が負担するべきか

今回は、投資とは直接関係ありませんが、
たけ先生の「株式投資の心理学を語るブログ」
資本主義と社会主義の間で~医療崩壊のデフレスパイラル
医療崩壊②~医療崩壊はなぜ崩壊が崩壊を呼ぶのか??
の流れです。

私は、今年誕生した娘が出産直後にNICU(新生児集中治療室)に転院になった関係で(現在は無事に退院しています)、最近、医療関係、特に産科・小児科関係の問題には非常に敏感です。

奈良県の大淀病院の妊婦が18病院で搬送を拒否され、搬送された19番目の病院で死亡したという先日のニュースは大変ショッキングでした(事後の報道によると、他院に搬送するまでの不手際によるところが大きいようです)。

しかし、不謹慎な言い方ですが、ある程度予見されたことでもあります。実際、妻が出産した産科は、「病室が満員なので」という理由で、なるべく直前まで自宅で過ごすよう指導されましたし、娘が搬送されたNICUもほぼ満杯状態で、「いま病気の赤ちゃんが生まれたら、その子はどこで治療を受けるんだろう?」と心配した記憶があります。

今回の奈良県の事例も、搬送を拒否した病院はどこも患者の受け入れが困難な状態にあった可能性が高いと思います。その意味では、たけ先生のブログで指摘されているように、「医療崩壊」の一事例と捉える方が適切です。

そして、医療崩壊の解決のためには、最終的には、産科・小児科の待遇を改善する、具体的には、産科・小児科の報酬を引き上げて必要な人材を確保し、現在の過酷な労働環境を改善する必要があります。
当然、そのためには大きなコストがかかりますから、医療崩壊の問題は、医療に要するコストを誰が負担するのかという問題だと整理できます。

そこで、医療のコストを誰がコストを負担すべきかについて、
(1)国民全体
(2)実際に治療を受ける患者
(3)医師
の3者に分けて検討してみます。

(1)国民全体
意外と知らない方もいるようですが、保険診療(いわゆる「保険のきく診療」)の場合、医師(病院)が国(正確には健康保険組合)から受け取る診療報酬は国によって診療内容に応じて細かく決められています。
したがって、もっとも単純な解決策は、産科・小児科の診療報酬を引き上げることです。

より具体的に言うと、検査の内容や治療の内容によって診療報酬が決まるという現行制度の場合、症状にかかわらず他の診療科目よりも人手を要する産科・小児科は相対的に(1人当たりの)診療報酬が低くなるので、結果として「割に合わない」ものとなってしまいます。そのため、必要な人手に見合った診療報酬が支払われるよう、診療報酬の算定方法を改める必要があると思います。

※趣旨の明確化のため青字部分を追記しました。


そして、診療報酬を引き上げるということは、健康保険組合が支払う額を増やすということですから、当然、健康保険組合の加入者(国民)が負担する保険料が値上がりすることになります。

(2)実際に治療を受ける患者
前記(1)とは別の方法として、患者の窓口負担額を増やすことで医師が受け取る報酬を実施室的に引き上げる方法もあります。いわゆる「受益者負担」という考え方です。
具体的な方法論はいろいろ考えられますが、一つだけ明らかなのは、産科・小児科の受診料が大幅に値上がりするので、所得の低い人は十分な医療を受けられなくなるおそれがあります。

(3)医師
医療崩壊の原因は、極論すれば、医師に支払われる診療報酬が「割に合わない」ことです。したがって、現状を維持するということは、医師に対して「足りないけどこれで頑張ってくれ」と言っているのと同じことです。

前記(1)~(3)を比較した場合、短期的にみていちばんコストがかからないのは(3)です。しかし、医学部の学生が産科・小児科医になる義務がないのはもちろん、産科・小児科医が現在の診療科を続ける義務もありませんから、この問題を放置すると「医療費は安いが医者がいない」という事態を招くおそれがあります(そして、この可能性は非常に高いと思います)。

したがって、医療崩壊を食い止めるためには、(1)と(2)のどちらかを選択するしかありません。
日本人はしばしば、「国民負担」という言葉を使って税金や社会保険料の値上げを嫌います。もちろん、税金等は安い方がいいに決まっていますが、日本がいま直面している問題の多くは、「コストを負担するかどうか」ではなく「コストを誰が負担するか」であることを見誤ると、後で大きなツケがまわってくるのではないかと懸念しています。


〔参考記事〕
新小児科医のつぶやき 「医療の堤防」
[ 2006/10/25 15:33 ] 時事ネタ | TB(0) | CM(14)

年率25%

「バフェットのような投資家になりたい」という記事で、私の目標リターンを複利年率25%と書いたところ、皆さまからいろいろな御意見をいただきました。

当初の予定より遅れてしまいましたが、今日は、複利年率25%という目標についての私の考えを書いてみます。

まず、目標リターンを25%とした理由。これは極めて単純で、バフェットとリンチのトラックレコードを参考にしました。2人の複利年率リターンは次のようになっています。
バフェット 24.7% (1956-2002)
リンチ   29.2%(1977-1990)
※バフェットは、成長率は株価ではなく簿価で見るべきと言っています。「簿価」でみた場合の同期間の成長率は23.5%です。

実現可能性は、まあ、投資の勉強&修行を続ければ、いつかは実現可能と考えています。単に売買をいくら続けても投資スキルが上がるとは思っていませんが、企業評価のスキルやセルフコントロールなどは勉強や経験によって伸ばすことができると考えています。

また、私は現在32歳。私の計算では、現在のペースで追加投資しながらインデックス投資を続けた場合、定年のときに手に入る資産は2億円。他方で、平均リターンがずっと0%でも、20年後までに年率25%が達成できるようになれば、やはり定年のときに手にはいる資産は2億円。
両方を比較すると、後者の方が魅力的かなあと。

もし実現できなかったらどうするかって?
その可能性は低いと考えています。
それに、私の場合、個別株で儲けようという欲望のおかげで、以前より遥かに勉強熱心になりました。目標に向かって努力することも、勉強によって視野が広がったり理解力が深まったりすることも楽しいので、万が一、お金持ちになれなくても、後悔することはないと思います。

前回紹介した「マネーの公理」に、私の心境にぴったりの記述があります。

「損をする可能性もあった。しかし、もし損をしたとしても、リスクを取ることは正しいという信念を変えることはなかっただろう。私は、大きなリスクを取ることによって、面白いことが起こる可能性を自分に与えたのだ。可能性、希望、だよ。もしもリスクを取ることを拒否していたら、希望を持てなかっただろう。」

「勝てば、それは非常に素晴らしいことだ。しかし、もし負けたとしても、それほど傷つきはしない。正しい行動であることは明らかだ。そう思わないかい?」


まさにこんな感じ。お金持ちになれる方がいいに決まっていますが、もしそうなれなかったからと言って、お金持ちになれるかもというワクワクする目標に向かって勉強したことを後悔するとは思えません。
どこか間違ってるかなぁ?
[ 2006/10/22 00:06 ] 目標と行動計画 | TB(0) | CM(2)

「マネーの公理」

マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルールマネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール
マックス・ギュンター 林 康史 石川 由美子

日経BP社 2005-12-22
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原題は「The Zurich Axiom -the rules of risks and reward used by generations of swiss bankers-」。直訳すると「チューリッヒの公理 -スイス人銀行家に受け継がれてきたリスクと報償の規則-」です。

投資関連書籍にありがちですが、本書も、邦題より原題の方が適切です。本書の副題にあるように、そして著者が冒頭で言っているように、本書は「リスクとそのマネジメント」について書かれた本です。

著者は冒頭で「公理があなたを金持ちにする」と言っていますが、私は、投資でお金持ちになった人はすべてこの公理に従って投資をしていると言っても過言ではないと思います。

著者は本書で、「すべての投資は投機である。唯一の違いは、ある人はそれを認め、ある人はそれを認めないと言うことだ。」と言い、「それを投資と呼ぼうが、ギャンブルであるという事実に変わりはない。」と評します。

そして、「投機」という用語が用いられていること、分散投資や長期投資を否定し、早期の利食いやフットワークの軽さを推奨していることなどから、本書は「投機家」向けの「相場の指南書」であるかのような誤解を与えかねません。 (実際、私は本書を読むまで、そう誤解していました)

しかし、実際は違います。著者が敢えて「投機」という用語を用いているのは、投資や投機は常にリスクと隣り合わせであることを率直に表現するため。
本書を読めば、著者が、投機では入念かつ客観的な調査と慎重な行動が不可欠であると考えており、機械的な損切りや頻繁な売買に否定的であることが分かります。

本書のテーマは次の2つです。
1.リスク。投資で金持ちになるにはリスクを取ること
2.機動力。リスクをコントロールするためには機動力を持つこと

本書では12の公理と16の副公理が記されていますが、第1の公理が、本書のメインテーマであるリスクの取ることの重要性を明らかにし、第2以降の公理が、リスクをどうコントロールするかをさまざまな状況別に明らかにしたものと整理することができます。

第1の公理は、リスクをとることです。著者は、投資で金持ちになるには「いつも意味のある勝負」、つまり勝てばもっと金持ちになれるような投資をする必要があると言っており、この公理に反するものとして、分散投資や余裕資金での投資を否定しています。

著者は、冒険は人生を生きる価値のあるものにし、冒険したいのであれば自分をリスクにさらす必要があると言っています。そして、リスクによって生じる「心配」は人生のスパイスであり、自らリスクを望むことで、大多数の貧乏人クラスから這い上がる唯一の現実的なチャンスが手に入ると言うのが著者の主張です。
つまり著者は、

投資は人生を生きる価値あるものにする冒険

であると言っているのです。
私は著者の主張に全面的に賛成であり、投資の魅力をこれほど明快に、かつ分かりやすく表現した著者に敬意を表します。

第2以降の公理は、機動力です。著者のいう「機動力」は、時間的なものではなく、心理的なものです。詳細は書きませんが、著者は別に「1割で利食え」とか「ポジションは早期に手仕舞え」と言っているのではなく、強欲や後悔、執着などによって判断を鈍らせてはならないと言っているのです。

意外かもしれませんが、私は本書を読んで、バフェットやリンチの言っていることと同じ内容が書かれていると思いました。バリュー投資家とトレーダーは、投資対象の選び方や評価の仕方が違うだけで、本質的には同じ人種なのかもしれません。

本書は読者にリスクをとることを求めるので、上述の「第1の公理」が受け入れられない人は、本書を読んでも時間の無駄だと思います。

しかし、「第1の公理」に賛同できる人にとって、本書は投資において、また、人生において、非常に有益なものとなることは間違いありません。投資家を目指す人は必ず読むべき1冊だと思います。

※12の公理と16の副公理は「まみの株本研究」で紹介されています。

(関連記事)
「ブログ「ビジネス」
「COXの読書ノート」
「目指せ! EarlyRetirement!」
「the intelligent investor」
「成功者への道」
[ 2006/10/19 00:56 ] 読書感想文 | TB(0) | CM(5)

冒険投資家ジム・ロジャース

今年9月に冒険投資家ジム・ロジャースの無料セミナーが東京都大阪で開催されました。諸般の事情で参加できず残念に思っていましたが、Itoさんの「The Intelligent Investor」で大阪会場の模様が紹介されていました。
ジム・ロジャーズ 無料セミナー メモ・その1
ジム・ロジャーズ 無料セミナー メモ・その2

ロジャースを知らない方のために簡単に御紹介すると、ソロスと一緒にクォンタム・ファンドを運用し、10年間で42倍(複利年率45%超!!)にした著名な投資家です。投資対象が幅広いことと、バイクで世界一周をするなど冒険好きなことで知られています。

セミナーの詳細はItoさんのブログに譲るとして、Itoさんが紹介されている質疑応答の中で「いいな」と思ったロジャースの発言を紹介します(パクリ?)


【投資編】
○最高の投資法は出来るだけ何もしないということです。自分で調べ、考え、「目の前に金が落ちている」という確信を持てるまで動かないことが肝要です。

○あなたが安いと思うなら、今すぐ買いなさい。私に尋ねるのは間違えている。自分で調べ、考えて投資しなさい。

○私も皆さんと同じように迷い、悩みます。。

投資対象や投資スタイルが違っても、偉大な投資家の投資に対する考え方には共通するものがあるように思います。ロジャースは、その投資が儲かるかどうかがthinkの段階で投資してはいけない、knowと言えるまで突き詰めてから投資しなさいと言っていますが、まったく同感です。
・・・・それが難しいんですけどね。

【番外編】
○現在の私にとってのアドベンチャーは娘です。出来る限り娘と時間を共にしたい。

○世界一周を夢見ている人は多いが、実行できる人は少ない。これは困難なことだかやり遂げる価値はある。

私にとっても娘がアドベンチャーです。子供を育てることがこんなに楽しく、刺激的なものだとは思いませんでした。娘のためにも投資(と本業の仕事)を頑張らなくちゃ。

私も世界一周を夢見る一人。その他大勢で終わらないよう、投資に精進したいと思います。

ちなみに、Itoさんによると、無料セミナーのカラクリは、主催者である三貴商事(株)の商品ファンドの宣伝だったそうです。同社のサイトで東京海上のセミナーの様子を見ることができます(期間限定とのこと)

[ 2006/10/16 11:38 ] 投資全般 | TB(0) | CM(4)

簿記2級の申込みをしてきました。

今朝、簿記2級の申込み手続をしてきました。
試験日は11月19日(日)。
試験まで残り1か月ちょっとです。
来年6月には簿記1級、再来年には税理士・公認会計士試験を受験する予定なので、今回はぜひ一発で合格したいところ。

バフェットやリンチを目指すなら、会計学の知識は習得しておく必要がありますからね。

ちなみに、税理士・公認会計士への転職を目指してはいないので念のため。一応検討はしましたが、税理士で独立開業して成功しない限り、いまから転職しても生涯賃金は大して変わらないみたいので。
給料や待遇はともかく、いまの仕事はそれなりに面白いですし、投資の面でもプラスになっていますからね。

それにしても、株式投資のために会計資格の勉強する人ってどれくらいいるんだろ。まろさんはそうだったみたいですが、全体で見ればきっと少数派なんだろうなあ・・
[ 2006/10/11 22:16 ] 目標と行動計画 | TB(0) | CM(4)

バフェットのような投資家になりたい

先日の「さよなら、さわかみファンド」に対するコメントの中で、水瀬さんから、次のようなコメントをいただきました。

===============================
ところで、それでも空色さんはバフェットやグレアムを目指されていますよね?
アクティブファンドは非合理的でも、自分で作る個別銘柄バスケットは合理的、ということでしょうか?
===============================

先日は「端的に言えば『YES』」と答えましたが、より正確に答えるなら、
「自分で個別株投資をすることがもっとも合理的な選択となるように、バフェットを目指している」
です。

なんだか禅問答のようですが、考え方は次のとおりです。

私の投資の目的は、なるべく早く「経済的自由」を手に入れること。
私の場合、この目的を実現するには、年率25%以上のリターンを上げ続けることが必要です。

こう考えると、インデックス投資は私にとって合理的な選択ではありません。「インデックスファンドのすすめ」で書いたように、私は、インデックス投資はコストと労力をかけずに市場平均と同じリターンが期待できるすばらしい投資法だと思っています。
しかし、長期で見た場合のインデックス投資の収益率は年率7%前後。私の年収と金融資産を考えた場合、年率7%前後のリターンでは、定年までせっせと働きながら投資を続けてようやく、老後も現在と同水準の生活が期待できるという程度。それは私の望む「経済的自由」とはかけ離れたものです。

そうすると、残る選択肢は、アクティブ投信か、個別株投資のどちらか。
私は、特に次のような理由から、個別株投資の方が「合理的」な選択だと思います。
(1)個別株投資は勉強と修行によって投資スキルを向上させることができるが、アクティブ投信ではそれができない。
(2)個別株投資は、自分が失敗したときに自分のカネを失う。アクティブ投信は、ファンドマネージャーが失敗したときに自分のカネを失う(ファンドマネージャーのカネは失われない)。
(3)個別株投資の失敗は、次の個別株投資の教訓になる。アクティブ投信の失敗から得るものはない。

もちろん、自分で個別株投資をしたらインデックスを下回ったというのでは本末転倒なので、個別株投資でインデックスを上回るリターンを上げ続けるべく、バフェットを目指して日々勉強しているというわけです。

それに、妻子持ちの三十路男がこんなことを言うのもなんですが、私は単純にバフェットの生き方に憧れていて、いつかは彼のようになりたいと思っています。イチローに憧れる野球少年と同じような心境です(笑)

そんなこともあって、少しでも彼に近づけるよう、日々頑張って勉強しています。勉強の中身は、簿記・会計学、経済学、経営学、ファイナンス(と英語)。もちろん、会社四季報と有価証券報告書も読んでいます。
なんだかんだ言ってバフェットもピーター・リンチもMBA取得者ですからね。高度なファイナンス理論は必要ないとしても、最低限これくらいの知識は必要なんだろうなと思いまして。

とはいえ、学生時代はロクに勉強しなかったので、正直ちょっとキツイです。こんなことなら学生時代にもっと勉強しておけばよかったと、日々痛感しています。
そういえば昔、親父や先生がそんなことを言っていたなあ・・
[ 2006/10/08 00:39 ] 投資全般 投資哲学 | TB(0) | CM(10)

私がさわかみファンドをやめたワケ

先日の記事「さよなら、さわかみファンド」で、妻の反対でわがさわかみファンドに投資しないことが決まったという話をしました。
実際のところ、妻は、私が薦めるならさわかみファンドでもいいよと言ってくれたのですが、私自身、さわかみファンドに投資することに疑問が沸いてきてしまい、当面は投資を控えることにしました。

私が抱いた疑問は、次の2つです。
1 さわかみファンドは澤上篤人氏の投資哲学どおりに運用されているのか。
2.さわかみファンドはインデックス投信より有利なのか。

疑問1は、さわかみファンド自体に対する問題意識であり、疑問2は、さわかみファンドに限らずアクティブ投信に共通する問題意識です。私の問題意識はどんなものか、順を追って説明したいと想います。

疑問1 さわかみファンドは澤上篤人氏の投資哲学どおりに運用されているのか。
私の理解では、澤上氏の投資哲学は成長株のバイ・アンド・ホールドと理解しています。言ってみればバフェットの投資哲学に共通するところがあります。ところが、実際のポートフォリオは、「この企業に長期成長が期待できるの?」という銘柄が少なくありません。端的に言えば、わさかみファンドの実際の運用は、グレアム流の単なる割安株投資ではないかというのが率直な印象です。

もちろん、バフェットは裁定取引やジャンク債投資もしていますし、グレアム流の割安株投資も効果的な投資方法であることは立証されているので、さわかみファンドの投資方法自体に問題があるとは思っていません。
ただ、それなら正直にそう説明すればいいんじゃないか、というのが私の問題意識です。澤上氏の投資哲学に共感してさわかみファンドに投資している方も多いと思いますし、言っていることとやっていることに「ブレ」があるとしたらいただけません(澤上氏の投資哲学に対する理解が足りないだけかもしれませんが)。

この「ブレ」が当初から存在するのか、ファンドの資産規模の拡大によって生じてきたものなのかは分かりませんが、アクティブ投信の仕組みそのものや、さわかみファンドの資産規模を考えると、さわかみファンドが澤上氏の投資哲学に忠実でありつつ市場平均を超えるリターンを維持していくのは難しいんじゃないか、というのが最初の問題意識です。


疑問2 さわかみファンドはインデックス投信より有利なのか.。

主観的な評価を抜きにすると、さわかみファンドへの投資が合理的選択となるのは、さわかみファンドが将来にわたって(1)インデックス投信と(2)他のアクティブ投信の双方を上回るリターンを上げることが確実な場合です。

しかし。賢明な投資家であれば、ほとんどのアクティブ投信はインデックス投信に勝てないことを知っているはず。だから、もしさわかみファンドに投資するとしたら、(1)の難問をクリアしなくてはなりません。

まず第一に考えられる理屈は、さわかみファンドは投資コストが安いという点です。しかし、さわかみファンドは「アクティブ投信としては」投資コストが低いというだけです。例えばTOPIXのインデックス投信であるTSPの信託報酬は0.528%と、投資コストはさわかみファンドの1/2です。

次に考えられる理屈は、これまでのリターンがインデックスを大きく上回っているということです。実際、モーニングスターのサイトで調べたところ、さわかみファンドの過去5年間の年率リターンは約12.5%で、TOPIXの約8%を4%以上上回っています。

しかし、モーニングスターのサイトによると、同期間の年率リターンが最も高い日本株ファンドは「インベスコ ジャパン・エンタープライズ」の年率33.5%ですし、さわかみファンドと同じ「国内中型ブレンド」のカテゴリでは「ストラテジック・バリュー・オープン『愛称:真価論』」が年率16.0%というリターンを記録しています。
もし、過去のリターンが考慮要素となるなら、この2つのアクティブ投信ではなくさわかみファンドを選ぶ理由は何なのでしょうか。

最後に考えられる理屈は、澤上氏の投資哲学が素晴らしいということですが、さわかみファンドの実際の運用は澤上氏の投資哲学と「ブレ」があるのではないかというのは疑問1で述べたとおりです。

結局、私は上記の2つの疑問が解消できず、さわかみファンドが他のアクティブ投信と違うという合理的理由を見いだせなかったため、さわかみファンドへの投資をやめたワケです。
上記の2つの疑問、他の方はどのように整理しているのでしょうか。
いろいろな意見があると思いますが、コメントをいただけると嬉しいです。



[ 2006/10/05 01:12 ] 投資全般 ファンド | TB(2) | CM(20)

さよなら、さわかみファンド

私は、さわかみ投信の澤上篤人氏を尊敬していて、さわかみ投信に口座も開設しています。実際のところ、口座開設と一緒に定期積立も申し込んでおり、引落口座に指定したネット銀行が未対応ということで定期積立の申込書が返送されてきていなければ、既にさわかみ投信に投資していたはずです。
そんなわけで、先日の記事「国際分散ポートフォリオ(2)」でも、国内株式の投資対象としてさわかみファンドを念頭においていました。

ところが。
諸般の事情により、さわかみファンドには投資しないこととなりました。
その事情とは・・・・妻の反対です。
まずはその経緯を御覧ください。

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私:(「国際分散ポートフォリオ(2)」の内容をまとめた紙を妻に渡す)
  君に投資の経験を積んでもらうために、これを作ったから。
  これなら君にもできるはず。
  年末の資産配分さえ合っていれば、いつ、何にいくら投資するかは君に任せるよ。
妻:(紙を受け取る)
  確かに、これくらいなら私にもできそう。ちょっと読んでみるね。

(中略)

妻:国内株式のところだけ投資信託が2つ書いてあるのはどうして?
私:インデックスTSPはTOPIX連動型のインデックス投信。
  さわかみファンドはアクティブファンド。
  両方に投資してもいいし、どちらか好きな方を選んでもいいよ。
妻:他はみんなインデックス投信なのに、どうしてこれだけアクティブ投信なの?
私:さわかみファンドはアクティブ投信の中では格安だし、投資スタイルに共感できるから。
妻:でも、ここに書いてある信託報酬とかを比べると、さわかみファンドはTSPより随分高いよね。
私:うん。でも、さわかみファンドのこれまでの運用成績は、TOPIXを大きく上回っているんだよ。
妻:これまでの運用成績がいいと、将来も運用成績がいいの?
私:もちろん、必ずしもそうとは言えないんだけど・・
妻:この「ファンド」って、市場平均と同程度のリターンが目標なんでしょ。
夫:うん。
妻:さわかみファンドがTOPIXに負けないっていう保証はあるの?
私:・・・・それは保証できないなあ。
妻:じゃあ、TSPだけにしようかな。数が多いと管理が大変だし。
私:・・・・そうだね。
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結局、「さわかみファンドがTOPIXに負けない保証があるのか?」という問いに有効な反論ができず、以上のような結論となりました・・

確かに、市場平均と同程度のリターンを目指すなら、それ以上のリターンを追求してリスクを負うより、市場平均に「絶対負けない」TSPの方が合理的。それは分かっていたつもりですが、結果的にさわかみファンドを投資対象にしてしまったのは、澤上氏に対する思い入れのせいかな。
妻は澤上氏のことを知らない分、客観的に判断できたんだろうと思います。

今回の一件で、投資に与える心理の影響の大きさを改めて実感しました。
[ 2006/10/02 19:02 ] 投資全般 ファンド | TB(2) | CM(11)






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