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バフェットとNTI(核脅威イニシアティブ)

「The economist」 (September 23rd-29th 2006号)に次のような記事が掲載されていました。

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民間の慈善団体であるNTI(核脅威イニシアティブ)は、ウォーレン・バフェットが寄付した5000万ドルを、IAEAが運用する核燃料銀行の設立のために提供した。これは、各国に対し、拡散しがちな核燃料製造技術の開発より、民生用の核燃料の購入を促すことを目的としている。
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HPによると、NTIはNBC兵器の脅威を減らすことを目的として活動する団体で、バフェットはこの団体の役員となっています。
どの国でも核燃料を買えようにすれば、核技術を開発する必要(大義名分)はなくなります。事はそう簡単ではないと思いますが、理念は分かりますし、その理念のために自分たちで出資して活動するというのはすごいと思います。

バフェットに限らず、米国の富豪は寄付や慈善活動に積極的という印象を受けます。いくら稼ぐかは大切ですが、それをどう使うかはもっと大切。今年2月、任天堂の山内相談役が京都大学に70億円の寄付をして京大病院に新病棟を建設するという報道がありましたが、日本でもこうした例が増えたらいいなと思います。

私も投資収益の一部を寄付する意欲はあります。でも、そのためにはまず収益をあげないと・・・・(泣)
[ 2006/09/29 18:42 ] 偉大な投資家 | TB(0) | CM(0)

バフェット氏の寄付

少し古い話になりますが、バフェット氏が個人資産の85%、約4兆円をビル・ゲイツ氏の財団に寄付する旨の記事が出ていました。
これに関連して、先日見つけた投資ブログで、「バフェット氏の寄付に違和感」(2006.7.8,投資を楽しむ♪)という記事を見掛けました。要は、現金ではなく株式で寄付しても慈善事業の資金となりえないので、純粋な寄付行為ではないのではないかという趣旨のようです。
しかし、バフェット氏の個人資産のほとんどはバークシャーの株式であり、現金化にあたっては高額のキャピタルゲイン税が課されてしまいます。
また、財団法人は、手持ちの資金をすべて慈善事業に回すのではなく、基金を運用し、その収益を慈善事業に使う方が慈善事業の継続に資すると思います。
つまり、バフェット氏が現金で寄付した場合、ゲイツ財団が実際に受け取る金額は4兆円から大きく目減りしてしまううえ、受け取った現金を有価証券等に投資する際にもコスト(手数料)がかかってしまい、税金と再投資コストの分だけ無駄になってしまいます。
バフェット氏は今回の寄付の理由について、税金を払って財務省に任せるより、ゲイツ氏のほうがお金をうまく使ってくれるからと話しています。
こう考えると、株式で寄付というバフェット氏の選択は、非常にバフェット氏らしいのではないかと思います。

なお、バフェット氏は4兆円を一度に寄付するのではなく、毎年保有株式を5%ずつ寄付するそうです。また、寄付の条件は、ゲイツ夫妻のいずれかが健在であること、寄付が課税の対象とならないこと、だそうです。

〔関連記事〕
「米富豪バフェット氏、資産をゲイツ財団などに寄付へ」2006.6.26,たけくらべ 
「[ゴーログ]なぜ日本にはバフェットやゲイツが出てこないのか?」2006.07.14,週刊 木村剛 
「ウォーレンバフェットがビルゲイツに3兆円託して世界が変わる」2006.6.26,On Off and Beyond
「ウォーレン・バフェットという名の奇跡」株初心者の投資チャレンジ日記♪
「バフェット氏が寄付」2006-07-01,起業家100人挑戦日記
[ 2006/07/24 23:59 ] 偉大な投資家 | TB(2) | CM(3)