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正解のない問題

先日、個人的にとても印象に残る判決がありました。
自殺未遂により意識不明となった長男を刺殺した母親が、執行猶予となったという判決です。

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長男刺殺の67歳母、刑猶予 東京地裁の裁判員裁判

 自殺を図り意識不明となった40歳の長男を病院内で刺殺したとして、殺人の罪に問われた無職和田京子被告(67)の裁判員裁判で、東京地裁は22日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
 山口裕之裁判長が「思い悩んだ末とはいえ、人を殺して状況を打開することは許されない」と諭すと、和田被告は「ありがとうございます」と涙を流し、逮捕後15キロやせたという体を震わせた。
 判決によると、長男は昨年7月15日、勤務先の会社の屋上で首つり自殺を図って意識不明に。医師からは「回復する可能性は限りなく少ない」と告げられた。
 家族に追い打ちをかけたのが高額の治療費。今回の自殺未遂は健康保険の適用外で、人工呼吸器だけで1日10万円以上と病院に言われた。
 長男には2人の子どもがいた。将来を案じた長男の妻が「私が呼吸器を外す」と医師に訴えたのを知った被告は、犯行を決意した。
 「嫁や孫を苦しませてはいけない。生みの親が責任を取る」
 25日夕、東京都文京区の大学病院に向かった。集中治療室で全身に生命維持装置をつけ、けいれんを続ける長男の左胸を4回包丁で刺した―。
2010/04/22 20:42 【共同通信】
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この事件にはとても考えさせられました。
もしこの母親から事件前に相談されたら、自分は、彼女の助けになるような選択肢を示すことができたのだろうか。いくら考えても、妥当な結論は出ませんでした。
また、もし自分がこの母親と同じ境遇に立たされたらと考えてみると、彼女は悪意ある犯罪者ではなく、むしろ、採りうる選択肢の中でいちばん辛く、かつ勇気ある選択をしたのではないかとさえ考えてしまいました。

「あなたはあの時こうすべきだった」という解を持ち合わせていないのに、「あなたがあの時ああしたのは間違いだった」と非難することができるのか。それはとても無責任な行為なのではないか。
他方で、「あなたはあの時こうすべきだった」という解が見つからないからといって、「あなたがあのときああしたことのは仕方がない(だから犯罪ではない)」と言っていいものかどうか。それだってとても無責任な行為なのではないか。

正解のない問題にも、何らかの決断を下さなくてはならない。
なんとなく、人生の縮図みたいだなと考えてしまいました。
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[ 2010/04/30 00:47 ] 雑記 | TB(0) | CM(2)






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